吹き溜まり
本や音楽やライブや映画やゲームのこと。
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『傀儡后』
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傀儡后 牧野 修 早川書房 2005-03-24 by G-Tools |
先日の『MOUSE』と一緒に購入した作品なのだが、
この作家の書くものは、どうやら別作品であっても根底が同じようだ。
私はダークなものが嫌いではないが、
こう始終間断なく敷き詰められると、あまり面白く読めないらしい;
というかダークはダークでもまた異常さをもったもので。。。
つまりは、読後の感想としては、あまり面白くなかった。
20年前の隕石落下より、【麗腐病】なるものが蔓延り、
【コミュ】とよばれる集団は、今で言うチャットのようなものでの会話を好み、
口を動かして、対面して、接触して話す、ということを殆どしない。
そして危険指定地域にある謎、
麻薬のような【ネイキッド・スキン】の及ぼす効果。
見えない統治者の正体―――
『MOUSE』の方は設定からして、さしてつまらなくはなかったのに対し、
この『傀儡后(クグツコウ)』は、舞台は現代、
そして世界の変容が描かれているのだが、
所々にある描写が、菊池秀行氏を想像させた。(分かるかな?)
だから読み始めは、同じような感じかなと読み進めていた。
魔とか悪意といったものを表現するのに、
性と関連させて描かれることはしばしばあるのだろう。
要するにそういった描写と、凄惨なスプラッタな描写が多いのである。
前半が、らしい学生たちの特別な現実に対しての欲望
みたいなのが描かれていると思ったら、
後半はその影もない様に、変容していく。
私に読解力がなかったのか、ただ合わなかったのかどちらか…。
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