吹き溜まり
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『ガニメデの優しい巨人』
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ガニメデの優しい巨人 (創元SF文庫) 池 央耿 東京創元社 1981-07 by G-Tools |
J・P・ホーガン氏の【巨人たちの星シリーズ】第2弾、
『星を継ぐもの』の続編である、『ガニメデの優しい巨人』。(創元SF文庫刊)
第1作目で登場していながらあまり触れられなかった事柄が、
予想もできない展開で、さらに掘り下げられて、新たな事実として描かれている。
内容の主要部分に触れる前に、
まず、冒頭部分で私が飛びついたネタについて…
関連部分を全て抜き出すと長くなってしまうので、決定的な会話を引用すると、、
「ノーヴァから脱出するのに必要な速度から
本船は何年もかかって減速していくわけだけれども、
その一年に対して母星では百万年という時間が経過する計算だよ」
タイムトラベルやタイムマシンといったものに興味はあまり向かないのだけど、
上記のような現象事態にはかなり好奇心がくすぐられる。
相対性理論では重力が大きければ大きいほど、そこで流れる時間は遅くなるとしているが、
それによく例として出されるのにブラックホールがある。
ブラックホールの重力に捕われたものの時間はまるで止まっているようなほどだという。
このように重力と時間とは密接な関係があるとされ、それは地球上でも生じているようだ。
今日「Newton」を立ち読みしていて覚えているのは、
この場合、時間を原子時間とし、その振動によって時間を計るらしい。
そして、標高差のある複数の場所でその時間を比べてみると、
低い位置の方が地球の重力を僅かながら大きく受けるので、時間もその分遅いらしい。
まぁ、『ガニメデの優しい巨人』においてはその規模の差は天地の差だが…;
それに、この時間の要素は前提条件であって、この作品のメインは別にある。
次から次へと謎が出され、それに対して新たな事実が浮かび上がる…その連続で、
最後のほんの数ページまでそれは続き、
衝撃の真実の連続で読み終えたときはしばし興奮気味だった私。
あらすじは書けないので書かない(^-^;とにかく圧巻。
小野不由美氏の「十二国記」を読んだ時も、その綿密な構成力に感歎したが、
扱っている内容が異なるというのもあるが、作者の知識と創造力にはただ驚かされるばかりである。
人類が初めてリアルタイムで接触した知的異星生物の特殊性と、
それに比較される人間の歴史上で何度も繰り返されてきた性質と――
あらゆる関連性のないと思われる符号が次から次へと合致していく過程は快感。
次が読みたくてウズウズしています(*'ー'*)♪
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COMMENT
ビックリ!?
前作ラストで、うわ~、それ、捨てちゃ駄目だよ!!って叫んだのですが。
この作品で、さらに驚かされ、ホーガンを好きになってしまいました。
着眼点などすごく(私の中で)斬新で、早く続きを読みたいって思えた初めてのSF作品でした
Re:ビックリ!?
本当その発想とネタには驚嘆すべきものが。
りあむサンが彼のサイン本があった事に
今更羨ましさがこみ上げてきます。