吹き溜まり
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『沈黙のフライバイ』/野尻抱介
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沈黙のフライバイ (ハヤカワ文庫JA) 野尻 抱介 早川書房 2007-02 by G-Tools |
時間がかかってしまった(ノ_-;)...
いつ読み始めたんだっけか?
ここんとこミステリー系が集中してたので、
久方ぶりのSF宇宙モノ。
野尻氏の作品は、『太陽の簒奪者』以来の2作品目。
短編集だが、著者の事実経験と空想のミックス作品。
巻末にて、「野尻氏の作品が理性的」という解説になるほど納得。
『太陽の簒奪者』の時に感じていた違和感がまさにそれだ。
ストーリーもネタもとてもおいしく読ませて頂いたが、
キャラクターに何か違和感があった。不自然というか。
面白くないとかではないけど、何か違和感・・・みたいな。
しかし、この短編集ではその変な違和感は感じなかった。
キャラクターの純粋な宇宙への憧れが心地いい。好きだ。
短編集だと、とんとん拍子にことが上手く運んだり、
人物の心情や行動描写がしっくりくる感じがする。
なによりいいと思ったのは、人物の感情表現が押しつけがましくない!
今作の短編集では、未来の宇宙科学と、新技術をもとに、
純粋に宇宙を求めた人間が描かれる。
恐ろしく細く、強靭なカーボン材料の糸。
宇宙服のようなポッドの中で生活循環を終始させる技術。
ただ漠然と宇宙を求める人たち。
やっぱり宇宙はいいね('-'*)
普段の生活では身近に感じることなんてないけど、
常に自分たちが内包されている存在だと考えるだけで、
日常から意識を脱出させるきっかけになる。
次の予定本もSF宇宙モノ。初著者だ、さてどんなかな。
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