吹き溜まり
本や音楽やライブや映画やゲームのこと。
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『十二国記』
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月の影 影の海〈上〉十二国記 小野 不由美 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() by G-Tools |
といっても残っているビデオはアニメばかりで・・・
リアルタイムで見ることが殆ど無かった為、予約して取るのが常となっていて、そういったものの最終回が遺物として棚に増殖していくのだ。
中には大河ドラマの「新撰組!」を取り溜めたものが数本あり、
あぁ、DVDじゃなかったなぁ~と過ぎ去りし過去に思いを馳せたり...( = =)
しかも律儀に、中に何が入っているのかきちんラベルがはってあり、探す手間も無し☆
とその中に、小野不由美氏の「十二国記」もあったわけで。
■月の影 影の海(上・下)
■風の海 迷宮の岸
■東の海神 西の滄海
■風の万里 黎明の空(上・下)
■図南の翼
■黄昏の岸 暁の天
■華胥の幽夢
既に人気は高く、アニメ化の話も出ていた頃、
ふと立ち寄った個人サイトで、講談社X文庫に手が出しにくければ、
「魔性の子」から読んでみるといい、というようなコメントが有り、
その時は手が出しにくいの意味が分からなかったが、本屋で探すと、
何となく、あぁ…、と納得したり(^-^;こう、ピンクな感じの本がいっぱい。
少~女~なオーラが出ていたよ(; ̄ー ̄A
まぁ、既にその頃には講談社文庫の方でも刊行されていたので、
私は後にそっちの方を購入するのだが。
まず、「魔性の子」にノックアウト( ゜Д゜)!!!!!
物凄く面白く、私にとってこれほどのアタリは稀なことだった。
そして、もちろんのこと「十二国記」シリーズも続々と読破し、その虜となる。
中国の世界観の中に独自の構想と制限と人を配置し、綿密なストーリー構成のもと、壮大に描かれる国と人との物語は、見事としか言いようがない。
ただ、これから読もうという人に1つだけアドバイスしたい。
第一に「魔性の子」を読むことを激しくオススメする!!
「十二国記」というものを知らない状態で「魔性の子」を読んだ私は、
純粋にミステリーホラーとして「魔性の子」を楽しむことができた。
残念なことに、とっても気になるところで執筆が止まってしまっているのだが、いつか再開されることを願って・・・・( ̄人 ̄)☆彡
『太陽の簒奪者』
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並んでいる本の中で私の直感で選出されたこの本。
題名からして涎がでそうで、説明文を読んで、
これは買いだと口元に笑みをニヤリと浮かべながらレジへ( ̄ー+ ̄)
ハヤカワ文庫より、野尻抱介氏のハードSF作品。
第34回星雲賞受賞、ベストSF2002国内篇第1位を受賞している。
物理的な専門用語とか、天文学的数値に、少々想像力を上回られるが、
淡々とも言えるストーリー展開の軽快さは良かった。
もどろっこしさを感じない次から次へと進むストーリーは、
読む手が途中で止まることなく、軽快に進むことができた。
ただ、その反面あまり重厚感は無く、
ちょっと物足りないのも事実感じてしまったりも。
地球外での知的生物の存在と、
あらゆる定理と定義と法則によって成り立っている
地球人が想像できない世界。
私たちが気付かないだけで、
意外と近くに存在しているかもしれない私たちではないモノは
現実にも否定できる程の情報を持ちえてないよなぁと思いながら、
それでも、今までに判明させた宇宙の事実に、人って凄いなぁとも思う。
そしてやっぱり宇宙は面白い(゜ー゜)
『星を継ぐもの』
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そうでなくても、やはり日本語と外国語では表現方法からニュアンス、
各感情を伴う感覚が異なるだろうと思っていたからだ。
原作者から読者に至るまでに、変容の度合いが大きく、
本来の面白さを読み解くことができないとも考えていたからである。
もっとも、初めて読んだ洋書の翻訳が、
変に真面目で、機械的な感想をもったからかもしれないが;
創元SF文庫より、ジェイムズ・P・ホーガン氏のハードSF。
帯を見て吃驚したのだが、小野不由美推薦!
とここで見るとは思わなかった名前が。そこには
「SFにして本格ミステリ。謎は大きいほど面白いに決まっている」とある。
私は、紹介文を読んで大いに興味を惹かれたので、その分を引用したい。
月面で発見された真紅の宇宙服をまとった死体。
だが綿密な調査の結果、驚くべき事実が判明する。
死体はどの月面基地の所属でもなければ、
ましてやこの世界の住人でもなかった。
彼は五万年前に死亡していたのだ!
一方、木星の衛星ガニメデで、
地球の物ではない宇宙船の残骸が発見される。関連は?
(小説裏表紙より)
現存する宇宙の歴史の中の、人類が確信している事実と
SFを見事に上手く融合させた素晴らしい展開と、
いわゆるSFスペースモノには付き物である
アクション的なシーンがほぼ皆無にあるにも関わらず、
各界の専門家との間に行われる推論と反論と考察、
そして包括の論議のみで、これほどまでにワクワクさせられたのは、
初めてだと思う。
最近ありがちな展開としては、発見された死体は
未来から来た人類が現在のわれわれよりも遙か過去にタイムスリップし、
その死体が今発見されたとかが考えられるが、
そういう展開じゃなくてよかったと思った;
こういう展開も面白くさせることはあっても、どうしても軽くなってしまうのだ。
現実を織り交ぜて読者を説得しながら進んでいくストーリーに、
そして次々と発覚する謎の解明となる手がかりに、
本作品の面白みがあると思う。
しかも、この作品初版が1980年と私が生まれる前の作品であることに、
改めて感嘆する。
問題の訳も問題なく、関連作があるようなので、いずれ手に取りたい。
『傀儡后』
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傀儡后 牧野 修 早川書房 2005-03-24 by G-Tools |
先日の『MOUSE』と一緒に購入した作品なのだが、
この作家の書くものは、どうやら別作品であっても根底が同じようだ。
私はダークなものが嫌いではないが、
こう始終間断なく敷き詰められると、あまり面白く読めないらしい;
というかダークはダークでもまた異常さをもったもので。。。
つまりは、読後の感想としては、あまり面白くなかった。
20年前の隕石落下より、【麗腐病】なるものが蔓延り、
【コミュ】とよばれる集団は、今で言うチャットのようなものでの会話を好み、
口を動かして、対面して、接触して話す、ということを殆どしない。
そして危険指定地域にある謎、
麻薬のような【ネイキッド・スキン】の及ぼす効果。
見えない統治者の正体―――
『MOUSE』の方は設定からして、さしてつまらなくはなかったのに対し、
この『傀儡后(クグツコウ)』は、舞台は現代、
そして世界の変容が描かれているのだが、
所々にある描写が、菊池秀行氏を想像させた。(分かるかな?)
だから読み始めは、同じような感じかなと読み進めていた。
魔とか悪意といったものを表現するのに、
性と関連させて描かれることはしばしばあるのだろう。
要するにそういった描写と、凄惨なスプラッタな描写が多いのである。
前半が、らしい学生たちの特別な現実に対しての欲望
みたいなのが描かれていると思ったら、
後半はその影もない様に、変容していく。
私に読解力がなかったのか、ただ合わなかったのかどちらか…。
『薬師寺涼子の怪奇事件簿』
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魔天楼―薬師寺涼子の怪奇事件簿 田中 芳樹 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() by G-Tools |
それ以降はノベルスで発売されたものが後に文庫化されている。
□魔天楼(講談社文庫)
□東京ナイトメア(講談社ノベルス)
□巴里・妖都変(光文社カッパ・ノベルス)
□クレオパトラの葬送(講談社ノベルス)
□黒蜘蛛島(光文社カッパ・ノベルス)
□夜光曲(祥伝社ノン・ノベル)
相変わらずだなぁ~と思わせる、官僚や権力者の描き方と、
それを足蹴に、さらにはミンチにしかけないほどの毒舌と実力行使で
薬師寺涼子は今日も行く、というようなストーリー。
泉田刑事が好きです。
33歳にして27歳の上司を押し付けられ、
最初はお涼(薬師寺警視)の行動に振り回されてばかりだったのが、
しだいにケンカ慣れもして、いい意味で上司の影響を受け、
結構ふてぶてしくなっていくのが面白い。
今では完全にお涼の二の腕と化している。